第2章 第2の迷路 ~成長したいゾーン~ 1回目

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A:お母さんとも和解できて、浅子さんすっかり明るくなりましたね。

M:ええ、新たなモデル事務所も決まったことだし、ようやく本来の彼女の魅力を発揮できる環境が整ったわね。
  さあ、この迷路でどれだけ成長できるか見ものだわ。

A:おや、浅子さん、大きな荷物を持ってどこかに行こうとしていますね。
  海外旅行かな。

M:そうよ。これから雑誌の撮影でハワイに行くのよ。水着の写真を撮るみたい。

A:水着?!ほう、それはそれは・・・。

M:ちょっと、鼻の下がブラジルに届くくらい長~くなってるわよ。

A:ブラジルの皆さん、届いてますか~~?

M:マニアックなギャグをもじるのやめなさい。わかる人少ないと思うわ、それ。
  ワイキキビーチの白クマといい、あなたホントに笑いのセンスがないわね。

A:げっ、章が変わったのに、まだ根に持ってる。人間の時はよっぽど執念深かったんだろうな。

M:また頭はたかれたいの?人間の時はバレーボールのアタッカーだったから、スナップ半端ないわよ。

A:経験済みなんで、よ~~くわかっています。ほんと、やめてくださいよ。
  あっ、同じ飛行機に、浅子さんが解雇されたモデル事務所の社長と新人モデルも乗ってますよ!

M:彼女らはCM撮影よ。同じハワイ島に行くのよ。さあ面白くなるわね。

~ハワイ島のホテルのロビーにて~

新人モデル:あら、浅子先輩ではないですか。おはようございます。
  以前同じ事務所にいました此花咲子(コノハナサキコ)です。覚えておられますか。

浅子:ええ、もちろんよ。あなたが入って来てしばらくして辞めたから、お話ししたことはなかったけど、よく覚えているわ。

咲子:わあ、うれしい!実は私、浅子先輩に憧れていたんです。
  同じ事務所に入れてとてもうれしかったのに、すぐにお辞めになったので、すごく残念に思っていました。
  ここでまた再会できるなんて、本当にラッキーです!
  もしよろしければ、お仕事終わりに、晩ご飯ご一緒にいかがですか?

浅子:(面喰って)あ、ありがとう。でも撮影がいつ終わるかはっきりわからないし、
  モデル仲間3人で来ているので、なかなか単独行動は難しいわね。それにあなたも、社長と一緒でしょ。

咲子:社長―!浅子さんがここにいらっしゃいますよ!

浅子:ご無沙汰しております。その節は本当にお世話になりありがとうございました。

社長:新しい事務所が決まったんだね、おめでとう。ここで一緒になるとは奇遇だね。

咲子:だから、今、浅子さんをお食事にお誘いしているんです。いいでしょ、社長。

社長:いや、それは・・・。思井君もご迷惑だろう。時間も読めないし。
  では、私たちはこれで。

*************

A:咲子ちゃん、いい子ですね。めちゃ可愛いし。やっぱり若い子は初々しくていいなあ・・・

M:バカの一つ覚えみたいに、若い子、若い子って。そんなんだから出世しないのよ。人を見る目がないわね。

A:そんなことないですよ。愛に飢えていた時の浅子さん、咲子さんの悪口をさんざんネットで書いて、
  それが原因で事務所解雇されたんでしょ。
  咲子ちゃん、知らないとはいえ、浅子さんを慕っていて、
  再会をあんなに喜んでいるじゃないですか。ピュアで可愛いなあ・・・。

M:さあ、それはどうかしら。

(続きは明日へ)

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