第3の迷路 ~繋がりたいゾーン~ 7回目

20151028112208

A:浅子さん、早速ノートを使っていますね。
  そのせいか、日ごとにロイとの距離感が縮まっていって、
  恋人同士のような雰囲気ですね。

M:本当はロイの一目ぼれなんだけどね。
  だから浅子さんをフラの大会に誘ったの。
  部外者が出場するなんてありえないんだけど、ロイがみんなを説得したのよ。
  キラウエア火山での浅子さんの踊りを見た仲間たちは、
  もろ手を挙げて賛成したのだけど、
  モアナをはじめとする女性陣はしぶしぶって感じね。
  浅子さんはアウアナの経験がないから、
  優勝を狙ってる女子からの不安の声は大きいわね。

A:それにモアナさん、ロイのこと好きみたいですから、
  余計やきもきしてますよね。

M:ロイとモアナは幼馴染で、家族ぐるみの付き合いなのよ。
  両家は二人の結婚を暗黙に望んでるわ。

A:そうなんですね。
  あ、何か女性陣がもめてますよ。浅子さんがらみかな。

M:浅子さん、やはりアウアナはあまり得意じゃないようね。
  古代にはなかった踊りだから。
  カヒコは過去世で踊ってるからお手の物だけどね。

~練習場にて~

モアナ:浅子、移動の時にテンポがあっていないわよ。
  手の角度もみんなと少しずれてるわ!

浅子:ごめんなさい、テンポ、遅れてますよね。
  手の角度もずれてますか?。

仲間C:少しね。一人でも違うと美しくないわ。
  長時間の練習で疲れてきてるのもあると思うけど、
  アウアナはカヒコに比べて苦手のようね。

浅子:どういうわけか、カヒコは苦労なくリズムも振りつけも覚えられるのですが、
  アウアナはカヒコほど、身体ですぐに覚えられないんです。
  素敵なハワイアンミュージックなのに。

仲間C:そうはいっても短期間でこれだけできたら大したものだわ。
  大人数で合わせるアウアナは時間がかかるものよ。
  私達はずっと一緒にやっているから。

モアナ:カフェで踊るのとはわけが違うのよ。
  この大会は私達にとって年に1度の晴れ舞台なの。
  優勝がかかっているのよ。
  男性陣にちやほやされていい気にならないで。
  あなたはお客さんだから優しくされてるだけなのよ。
  自分が特別だと思ったら大間違いよ。

ロイ:ちょっと、どうしたの。大きな声を出して。

モアナ:浅子が和を乱すのよ。大会は明後日なのにまだ一つにそろわないの。
  だから部外者が入るのは嫌だったのよ。
  こんなことでは優勝は無理ね。

ロイ:モアナ、それは言いすぎだろ、浅子に謝れよ。

浅子:ロイ、いいの、本当のことだから。
  疲れてきたら集中力が欠けてきて、少しテンポが遅れてしまったり、
  手の角度がみんなとずれてしまうの。
  一糸乱れぬ動きが要求されているのに。

ロイ:浅子は今までこんなに長時間練習したことないから当然だよ。
  少し休憩したらいいよ。
  モアナ、君はリーダーなんだから、
  感情的にならないでしっかりチームをまとめないと。
  浅子を責めてもチームの雰囲気を悪くするだけだろ。

モアナ:責めてなんかいないわよ、当たり前のことを言ってるだけよ。
  ロイは浅子に甘すぎるわ。
  それに女性の踊りのことで口出ししないでちょうだい。

ロイ:なんだって!

(続きは明日へ)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加