第4の迷路 ~貢献したいゾーン~ 21回目

20151201121951

~1年後、病院の小児科にて~

医者:
正勝君は発達障害が見られます。
この時点でははっきりとは言えませんが、
いろいろな検査結果を踏まえると軽度の脳性小児まひかと思われます。

音也:
小児まひ・・・。
軽度ってどのくらいなんですか。
これから歩けるようにはなるんですか。

浅子:
そんな・・・。
出生時にすぐに泣かなかったのがいけなかったのでしょうか。

医者:
先天性かもしれませんし、
出生時に脳に酸素がすぐに行き渡らなかったせいかもしれません。

ただ言えることは、彼の場合は、成長するにつれ、
障害を克服できる可能性が高いということです。
全くなくなるとは言えませんが。

軽度なので、訓練で歩くことはできると思います。
こちらでも出来る限りの治療とリハビリをさせていただきます。

音也:
ありがとうございます。
軽度で歩くこともできるのですね。
それをお聞きして安心しました。
これからもよろしくお願いいたします。

~月先生のカウンセリングルーム~

月:
おや、育児疲れですか。
ここに来られるのは1年半ぶりですね。
あれから鬱の患者さんにずっとあわの歌を聴いてもらったり、
唄ってもらったりしてるんですが、聴くだけでも効果があるので本当に驚いています。

浅子:
・・・・実は先日、小児科の先生に、
正勝が軽度の脳性小児まひだと言われました。

半年過ぎたころから何かおかしいなとは感じていましたが、
発達には個人差があるし、初めてだったので育児とはこんなものかとも思っていました。

音也の協力もあり、何とか今までやってきましたが、
病気だとわかって、ものすごくショックです。
私がちゃんと産んであげられなかったから、
こんなことになってしまったんだと・・・正勝に申し訳なくて・・・(泣く)

月:
浅子さん、脳性小児まひは、病気ではありませんよ。
何らかの原因で脳の一部が傷ついたことによる後遺症です。

それに軽度なら普通の学校に通うことも出来ますし、
訓練次第では、健常者と全く変わらない生活を送れます。

子供は成長するという武器がありますから、
早期から上手く訓練していくと、いろんなことができるようになるんです。

今はショックかもしれませんが、国のサポートもあるし、
いろんな人の協力を得ながら、前向きに、できることをしっかりやって行きましょう。
それに、脳性小児まひのお子さんて、心がいつまでもきれいで、親思いの子が多いですよ。

浅子:
それをお聞きして少し安心しました。
そうですね。
一番大変なのは正勝なのに、私が落ち込んでいてはいけませんね。

さっそく小児科の先生のお指導を仰ぎながら、できることをやっていきます。
私も親として成長して行かなくちゃ。

~障害児療育施設にて~

母A:
正勝君はおとなしくていつもにこにこして可愛いですね。

浅子:
ありがとうございます。
おとなしいというか、言葉がまだまったくしゃべれないんです。

母A:
おとなしいほうがいいわよ。
うちの子はよくパニックになって、些細なことで疳癪を起して手がつけられなくなるの。
それこそ大号泣で、パニック中は抱っこも拒否されるので、本当に困るわ。
手当たりしだいに物を投げるので、外出はなかなか難しいし。

(続きは明日へ)

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